目の疲れを感じたら
毎日の暮らしの中で、つい目を酷使してしまっていることに気づいていますか?
料理のレシピを見るのもスマホ、家計簿もスマホ、お子さんの宿題を見たり連絡帳をチェックしたりするのもスマホやタブレット…
便利になった一方で、「見続けること」が当たり前になりすぎて、目や神経がずっと緊張状態のままになっている方が少なくありません。
特に最近では、お子さんの目の疲れに悩むお母さんが増えていますよね。
スマホやゲームに夢中になる時間が長くなるほど、目のまわりの筋肉が固まり、頭痛や肩こりを訴えることも。
そしてそれが、集中力や気分のムラにもつながってしまうのです。
でも、目をただ閉じるだけでは、なかなか疲れが抜けないのが現実です。
そんなときにおすすめなのが、「見る」から「聴く」や「触れる」へ、意識を切り替える方法。
私は施術中にカーテンの中で、目を軽く閉じて指先に全集中することがあります。そして、耳を澄ますことができて、遠くの会話なども聞き取るくらいの聴力が身についています。
じつは、脳の中で“視覚”をつかさどる後頭部の領域は、目を使わないときには“耳”や“手”の感覚の処理にも使われることがわかっています。
つまり、目を休ませながら、耳から心地よい音を取り入れたり、手を優しくさすったりすることで、脳がリラックスし、自律神経も整いやすくなります。
特におすすめなのが、「ラジオや聴く教材」を取り入れること。
たとえば、好きな俳優さんの声で語られる朗読番組や、気になるテーマのポッドキャスト、やさしい音楽にのせた健康情報など、最近は“耳で学べる”ツールがとても充実しています。
家事をしながらでも取り入れやすいので、「ながら休息」にぴったりです。
お気に入りの音声コンテンツをひとつ見つけておくだけで、目を使わずにリフレッシュする時間が自然とつくれます。
そしてもうひとつ、意外と効果的なのが「目を冷やす」ことです。
目を使いすぎたときは、まぶたの奥に熱がこもって血流が悪くなりがち。
そんなときは、冷蔵庫で冷やしたタオルや市販のアイマスクをまぶたにのせるだけでも、目のまわりの筋肉がゆるみ、気持ちまでスーッと落ち着いてきます。
夜寝る前や、お子さんが宿題のあとにちょっと休憩するときなど、習慣にできると理想的です。
目の疲れは、ただの“目の問題”ではなく、心と体のバランス全体に関わるサインでもあります。
「今日は目をたくさん使ったな」と感じたら、無理に何かを見ようとせず、少しだけ目を閉じて、音に耳をすませてみてください。そして、手や体の疲れている場所を押したりさすってみる。
それだけでも、体の緊張がふっとゆるむ瞬間があるはずです。
大切なのは、日々の中で“見る以外の感覚”に気づくこと。
ほんの少しの意識の切り替えが、子どもにとってもお母さん自身にとっても、毎日を穏やかに過ごすための鍵になります。
慌ただしい毎日の中に、「目を休ませる、耳や手で感じる」そんな時間を少しずつ取り入れてみて下さい。