「ぎゅっとするだけで、心がゆるむとき」
疲れて帰ってきた夜。
玄関を開けたら、しっぽをブンブン振って駆け寄ってくる小さな愛犬。
その瞬間、今日一日の張りつめた気持ちがふっとほどけて、自然と抱き上げてしまう。
あの、ぎゅっ、という時間。
あれこそが、心を回復させてくれる“ちいさな魔法”かもしれません。
「ハグ」には、リラックスを促す力があります。
実際、ハグをすると「オキシトシン」というホルモンが分泌され、ストレスが和らぎ、安心感が広がることがわかっています。
これは人と人とのハグに限りません。
たとえば、愛犬をやさしく抱きしめるとき。
ぬくもりと柔らかさに触れながら、私たちの呼吸も自然と深くなり、心がゆっくり落ち着いていきます。
言葉なんていらない。
ただ、ぬくもりと心音と、静かな時間がそこにあるだけで。
でも、もし今、そばに抱きしめられる誰かやペットがいないときも大丈夫。
お気に入りのぬいぐるみや、ふわふわのクッション、安心できる枕だって
“やさしく包まれる感覚”
を十分に届けてくれます。
自分の身体をそっと抱きしめるセルフハグもおすすめです。
胸のあたりに手を当てて、
「おつかれさま」
と声をかけてあげるだけで
心がふんわりと緩んでいくのが感じられるでしょう。
私たちの身体と心は、「ぎゅっ」とされると、「安心していいよ」と教えてくれます。
それはまるで、内側に住んでいるちいさな子どもが
「だいじょうぶ」
と言ってもらえるのを待っていたような感覚。
大人になると、
「強くいなくちゃ」
「ひとりでがんばらなきゃ」
って思いがちだけど
ときどき自分のことを、ぎゅっと抱きしめる時間をもつことも、大事なケアのひとつです。
愛犬でも、ぬいぐるみでも、枕でも。
そのやわらかさの中に、ちゃんとリラックスの扉はあります。
今日もおつかれさま。
どうぞ、やさしく自分を包んであげてくださいね。