「朝日を浴びる」効用
朝、家族より少し早く目が覚めた日。
カーテンをそっと開けると、ふわっと差し込んでくる朝の光。
「今日はいい日になるかも」
実はこの「朝日」、ただ明るいだけじゃなくて、私たちの心と身体にとって、すごく大切な役割を持っているんです。
人の体には「体内時計(サーカディアンリズム)」というものがあって、それが自律神経やホルモンの働きを24時間リズムで整えています。
でも、この時計、放っておくと少しずつズレてきちゃうんです。
そのズレをリセットしてくれるのが――そう、朝の光。
朝日を浴びると、体内時計の司令塔である脳の部分が反応して、「さあ、今日も動き出そう!」と交感神経のスイッチが自然と入るようになります。
さらに嬉しいのは、朝日を浴びると「セロトニン」という、心を安定させる物質が出てくること。
これが日中の気分を落ち着けてくれて、さらに夜になると「メラトニン」という眠りのホルモンに変わっていきます。
つまり、朝日を浴びることは、「朝の目覚め」「日中の安定」「夜の眠り」に全部つながっているんですね。
忙しい朝、ゆっくり外に出るのは難しいかもしれません。
でも、たとえば朝ごはんの支度をする前に、ちょっとだけベランダに出て空を見上げるとか、玄関で深呼吸してみるだけでも十分効果があります。
何も特別なことをする必要はありません。
「朝日を浴びること」を、家事の合間の“ひと呼吸”として取り入れてみてください。
それだけで、自律神経は少しずつ整い、気持ちにもゆとりが生まれてきます。
がんばりすぎず、でも自分のために、ほんの少しの朝時間。